昨年の全国学生選手権で個人8強入りし、今場所前の新弟子検査を受検し、幕下最下位格付け出しで初土俵を踏んだ日大出身の竜翔(22=追手風)は、黒星デビューとなった。185センチ、122キロの自身よりも大きな、192センチ、140キロの東三段目筆頭徳之武蔵(武蔵川)に、左を差して下手投げの体勢。だが投げは不発、相手の大きな体に覆いかぶせられる形で寄り倒された。取組後は何度も唇をかみ、終始肩を落として「恥ずかしい相撲でした。全然良くなかった。緊張ですかね…。情けないです」と話すと「はぁ~」と、ため息をついた。

尾上親方(元小結浜ノ嶋)のおいで、すでに引退した元十両竜虎を4学年上の兄に持つ。父将士さんと追手風親方(元前頭大翔山)が、日大相撲部の同期という縁と、熱心に誘われたこともあり、尾上部屋に進んだ兄とは別の部屋に入門。しこ名の下の名前の「裕康(ひろやす)」は、師匠の追手風親方が、現役時代に付けたことがあるもの。今場所初日から休場している関脇大栄翔の内弟子で、端正な顔立ちと潜在能力の高さに、人気力士へと成長することを期待されている。

「前に出られなかった。悔しいですね」。最後まで反省の弁が口をついた。それでも相手は、1年前まで新十両目前、幕下上位で取っていた実力者だ。そんな実力者相手に、最後はもつれて一緒に土俵外へと倒れ込む際どい勝負となったのは、竜翔の実力も示した格好。二番相撲からの巻き返しへの思いをにじませていた。

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