北海道コンサドーレ札幌FWアンデルソン・ロペス(25)が復帰へ前進した。5日、札幌・宮の沢での全体練習に部分合流した。

4月28日磐田戦で左膝の靱帯(じんたい)を損傷して以来、一時ブラジルに帰国するなど別メニューで調整していた。午前の練習でフルメニューを消化し、午後も対人以外の練習に参加し復調をアピール。14日アウェー川崎フロンターレ戦での復帰を目標に、状態を整えていく。

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ロペスが仲間と楽しそうにボールを追った。チームの練習に参加できる喜びがあふれていた。パス練習などが中心の午前練習は最後まで消化し、午後はミニゲームがスタートするまで、チームメートとともに汗を流した。チームがオフだった2日からの3日間のうち2日間、自主トレを行い、この日を迎えた。「うれしいですね。仲間とグラウンドで練習できて、今後試合に絡んでいけるだろうという状況なので」と声を弾ませた。

リハビリ期間を「だいぶ短縮できた」と、本人も驚くほどの順調な回復を見せている。4月28日ジュビロ磐田戦で左膝を痛め靱帯損傷と診断された。ブラジルへ一時帰国し、約1カ月間は治療に専念。5月26日の再来日後に本格的なリハビリを開始した。当初、試合復帰の目標に22日ホーム・サガン鳥栖戦を掲げていたが、次節川崎フロンターレ戦へ「可能性としては入っている」と、“前倒し”も視野に入れる。

チームにとって明るい材料だ。次節は前節サフレッチェ広島戦の先発メンバーで最低3人は不在で戦わなければならない。FW菅が南米選手権に臨む日本代表選出で欠場が決まっており、MFルーカスは出場停止。左ふくらはぎを痛めて負傷交代したMF中野も厳しい状況だ。右膝負傷の主将MF宮沢も離脱中。5試合を欠場しても7ゴールでリーグの得点ランキング首位タイに立つロペスが復帰すれば、チームも心強い。

8日には札幌市内で練習試合が予定されており「今週の経過を見てだけど、できると思う」と待ち望む。現在リーグ戦7位のチームを「もっと押し上げていける。僕自身ももっと強くなって戻って、さらにチームに貢献できれば」。パワーアップした姿でピッチに返り咲く。【保坂果那】