今季を過去最高成績の2位で終えたFC東京が9日、都内のクラブハウスで解団式を行った。長谷川健太監督(52)は来季に向け、オプションとして新たなシステムにトライする可能性を示唆した。

指揮官は今季を振り返り「最後のホームゲーム2つのうち、1つでも勝ちたかった」と話した。ラグビーワールドカップ(W杯)の開催により、リーグ史上初のアウェー8連戦を経験。首位で乗り越えて残り3試合でホームに戻った。ただ湘南ベルマーレ戦、浦和レッズ戦と2戦連続味スタでドロー。結果的に、横浜F・マリノスとの最終節で優勝へ厳しい条件を課されることになった。悲願の初優勝は目前だった。「あと1歩だったが、その1歩が大きい」と、実感をこめて話した。

来季、3シーズン目の指揮が決まっている。アジア・チャンピオンズリーグのプレーオフ出場も決定。新シーズンは1月6日から始動する予定だ。クラブが補強に動く一方、「十分に勝てるメンバー」と現状に手応えを得ている。「補強ありきではなく、自分たちでもっとやることはないか。さらに成長するためにトライすべきことがあると、ここ2日間は考えていた」と話した。

そのひとつが、新たな戦術オプションへの挑戦だという。4-4-2をメインとする方針は変わらない。「違うオプションも考えていきたい」と、さらなる進化に着手する可能性を口にした。日程だけを見てもより厳しくなる来季を戦い抜くため、長谷川東京が立ち止まることなく進む。