北海道コンサドーレ札幌MF中野嘉大(26)がシャドー(1・5列目)でレギュラー奪取を狙う。5日、第2次沖縄キャンプで全体練習に復帰。今季は第1次タイキャンプ前にミハイロ・ペトロビッチ監督(62)に前線の一角を担う攻撃的ポジションへの変更を直訴。タイでは左太もも前肉離れで別メニューも、2週間ぶりの合流で再挑戦が始まった。

この日午前に行った9対9のミニゲーム。中野はシャドーの位置に入り、軽快な動きを見せた。「ケガをしてしまったけど、やるしかない。どれぐらいできるか楽しみ」。故障期間も頭でイメージし続けていた新ポジションでのプレーに充実感を漂わせた。

仙台から移籍した昨季は公式戦29戦に出場。主にサイドでプレーも3季ぶりに無得点に終わった。心機一転、15年に川崎Fでキャリアを始めた時から抱いていたシャドーへの転向を指揮官に訴えた。決定機により絡めるトップ下の位置は「自分が入ったらチームが変わるってところを見せられる」と自信ものぞかせた。

超攻撃サッカーを掲げるチームで、昨季シャドーを主に務めたのは鈴木武蔵(25)やチャナティップ、アンデルソン・ロペス(ともに26)。同世代の強力攻撃陣に割って入るためにも違いを見せる。筑波大時代に元日本代表MF風間八宏監督から指導を受けた足もとの技術に加え、得意の高速ドリブルで「仕掛けたい」と持ち味を発揮していく。

6日にはJ2FC琉球との練習試合が控える。復帰直後だけに「僕は出たいですけど、まだ今日しかやっていないので。お願いしてみます」と言う。「1つ1つ積み上げていくしかない」。はやる気持ちを抑えながら“ニュー中野”をアピールしていく。【浅水友輝】