J2徳島ヴォルティスは18日、昨季まで所属した元日本代表FW柿谷曜一朗(35)が2024年シーズン限りで現役引退すると発表した。Jリーグ通算473試合82得点、国際Aマッチ18試合7得点を誇る「天才」は、クラブを通じ「徳島ヴォルティスのファン・サポーターの皆さまをはじめ、徳島で支えていただいた皆さま、私、柿谷曜一朗は2024シーズンをもって引退することを決めました」と報告した。

「引退するにあたって、アカデミーの時からお世話になったセレッソ大阪で記者会見の場を設けていただくことになりました」とも伝え「その際に徳島の皆さまにも、自分の言葉で直接気持ちを伝えられたらと思っています。これまで応援していただき、本当にありがとうございました」と感謝した。

インスタグラムも更新し「幸せなサッカー人生でした。感謝は会見でたくさん伝えさせてもらいます」と輝かしい写真にメッセージを載せ「よーいちろーおつかれー」とのハッシュタグも添えた。

4歳からC大阪の下部組織に所属。16歳になった06年にクラブ史上最年少(当時)でプロ契約を結んだ。06年のU-16アジア選手権では準々決勝から3戦連発で優勝に貢献し、大会MVPを獲得。07年U-17W杯ではフランス戦でセンターサークルから約50メートルのロングシュートを決め、レアル・マドリードやバルセロナから興味を示されたとの逸話も残した。

09年に徳島へ期限付き移籍で修行し、C大阪に復帰した12年以降に覚醒。その年に30試合11得点と結果を出すと、翌13年は34試合21得点。夏の東アジア杯(現・東アジアE-1選手権)で得点王に輝き、アルベルト・ザッケローニ監督の寵愛(ちょうあい)を受けて14年のFIFAワールドカップ(W杯)ブラジル大会メンバーに選ばれた。

幼少時から「天才」の名をほしいままにし、世代別代表は15~19まで主力中の主力。A代表でW杯に出た後の14年夏にスイス1部バーゼルへ完全移籍した。16年にC大阪復帰。翌17年にはクラブ初タイトルとなるルヴァン杯と天皇杯の2冠に貢献した。Jリーグの年間最優秀ゴールは13、22年と史上唯一2度の受賞と、歴代屈指のセンスを輝かせた。

21年から名古屋で2年間プレーした後は、再び徳島へ。24年11月に契約満了が発表された際には「ヴォルティスで身体が動かなくなるまでサッカーがしたかったのですが、かないませんでした。プロの世界なので、この評価を真摯(しんし)に受け止めて、この悔しさをバネに大きく飛躍できるように、これからも努力していきたい」と思いを込めていたが、そのまま第一線から退く決断をした。

ピッチ外では16年12月にタレントの丸高愛実と結婚。長女、次女、長男の1男2女に恵まれている。

◆柿谷曜一朗(かきたに・よういちろう)1990年(平2)1月3日、大阪市生まれ。育成年代は4歳からC大阪一筋。U-12、U-15、U-18とステップアップした。クラブ史上最年少16歳でプロ契約した時は1学年上のMF香川真司と同期入団だった。J1通算238試合52得点、J2通算234試合30得点、J3通算1試合無得点。天皇杯やアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)も含めた公式戦では合計103得点を挙げた。176センチ、68キロ。利き足右。血液型B。