日本勢は前夜にスタート時間が午前7時から6時に早まったことについて、三者三様の受け止めだった。

東京五輪・パラリンピック組織委員会は気温上昇によるアスリートの健康への配慮を理由に、前日6日夜に開始を1時間早めることを発表。世界陸連(WA)のメディカルチームのアドバイスを踏まえ、IOCとも協議を重ねて決定した。

日本勢トップの8位入賞を果たした一山麻緒(24=ワコール)は午後7時前に布団に入った後、同7時過ぎに部屋をノックされた。関係者から「明日(午前)6時スタートって聞いた?」と問われ、目が覚めた。

「寝ているときに知らされた状況でした。みんな状況は同じ。今日はやりきっての8番(位)です」

19位の鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)も食事を終え、休息をとろうとしていた時だった。関係者から「大事な話がある」と告げられた。

「『(マラソンが)ない』とかっていうのを想像しました。1時間早くなると聞いて『なんだ、そんなことか』と思いました。(コロナ禍で)いろいろな変更がある中で、走ることができて幸せでした」

33位の前田穂南(25=天満屋)は影響を分析した。

「睡眠時間が全然ない状況。気持ち的に変わりなかったんですが、体調的にはあったのかなと思います」

難しい状況下でも、それぞれがベストを尽くし、42・195キロを走り抜いた。【松本航】