東京オリンピック(五輪)陸上男子20キロ競歩で銀メダルを獲得した池田向希(23=旭化成)と、銅メダルに輝いた山西利和(25=愛知製鋼)が7日、都内で会見に臨んだ。

池田は「今までやってきたことをオリンピックに出そうと思っていたが、メダルが取れて良かった」。レース数日前から暑熱対策を徹底し、アップの段階から体を中と外から冷やすことを心掛けた。「5キロ、10キロでも暑さを感じたが、そこまで影響しなかった」と効果を発揮。トップと9秒差の1時間21分14秒で2位で銀メダルに輝いた。「まだまだ陸上競技の中では競歩はマイナーな方だと思っていますが、自分たちの活躍で魅力を伝えられたら」と今後の展望を話した。

池田から14秒遅れの3位でゴールした山西は「金メダルを目指してやってきたので、その結果としては少し残念です」。ライバル選手に警戒されることを想定していたと言い「多少マークされつつも、それをはじき返すだけの力がなかっただけ」と振り返った。

それでも、銅メダル獲得という結果には「やってきたことは大きく間違ってないし、だからこそメダルが取れた」と胸を張った。

競歩について「体を使って行う表現」と独特の言葉で表した山西。「速さと美しさを2つの観点から行っていき、そこをどうやって追求していくのかが楽しい。その過程の中で積み上げてきたものをレースの場に注ぎ込んで表現する。それが僕にとってのレース」と説明。結果を受け止め、理想のレースを追求する日々は変わらない。