17、18年世界王者の阿部一二三(23=パーク24)が決勝でマルグベラシビリ(ジョージア)を下し、金メダルを獲得した。残り2分で技ありを奪い、その後も果敢に背負い投げなどを仕掛けて優勢勝ちした。女子52キロ級で金メダルを獲得した妹詩とともに史上初となる兄妹同日金メダルに輝いた。

阿部は19、21年世界王者の丸山城志郎(ミキハウス)との激しい代表争いを経て五輪代表に選出。昨年12月のワンマッチによる代表決定戦を制し、心技体ともに一回り成長して臨んだ。

妹の詩ときょうだい優勝を目指し、「圧倒的に前に出て一本を取る柔道をする。柔道人生で一番輝ける日にする」と決意を語っていた。

◆阿部一二三(あべ・ひふみ)1997年(平9)8月9日、兵庫県生まれ。6歳で柔道を始める。兵庫・神港学園高2年の時、17歳2カ月の史上最年少で14年講道館杯を制覇。17、18年世界選手権優勝。19年世界選手権3位。世界ランク5位。右組み。得意技は背負い投げ。好きな食べ物は焼き肉。168センチ。血液型AB。