16年リオデジャネイロ五輪銅メダルの永瀬貴規(27=旭化成)が決勝進出を決め、銀メダル以上を確定させた。準決勝は21年世界王者で世界ランク1位のカス(ベルギー)との顔合わせ。戦略家のカスと激しい組み手争いを展開し、延長(ゴールデンスコア)に突入した。先に偽装攻撃で指導を受けたカスを追い込み、最後に背負い投げで競り勝った。決勝ではモルラエイ(モンゴル)と対戦する。

初戦となった2回戦でアルバイラク(トルコ)を延長の末、7分16秒、3度目の指導を誘って反則勝ち。パルラティ(イタリア)との3回戦では払い腰で一本勝ちを収めると準々決勝もレッセル(ドイツ)と延長にもつれ込み、小外掛けで技ありを奪って優勢勝ち。日本男子は初日の60キロ級を皮切りに3階級連続で金メダルを獲得。4日連続の金メダル獲得に向けて望みをつないだ。

永瀬は16年リオ五輪で銅メダルを獲得した翌17年に右膝前十字靱帯(じんたい)損傷の大けがを負い、1年を棒に振ったものの、復帰後は国際大会で好成績を収めて2大会連続の五輪代表に選出されていた。