東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長(78)は1日、プレーブック(大会中の新型コロナウイルス対策ルール集)違反者への処分の数を今大会初めて公表した。

・厳重注意10人

・厳重注意の上で誓約書を聴取4人

・アクレディテーション(大会参加資格)一時効力停止8人

・アクレディテーション剥奪6人

最も重い剥奪は、大会前に麻薬および向精神薬取締法違反で逮捕された米英の電気技師(アグレコ社)4人と、柔道男子ジョージア代表の銀メダリスト(66キロ級のバジャ・マルグベラシビリと73キロ級のラシャ・シャフダトゥアシビリ)の2人。選手2人は選手村を抜け出し、東京タワーなどを観光目的で訪れていた。

処分はアクレディテーションの剥奪だけで、メダルは剥奪されない。既に2選手は帰国している。

東京・有明のメインプレスセンター(MPC)で大会中間会見に出席した武藤氏が剥奪者6人について公表。「アグレコ社の方々は当然、剥奪になった。ジョージアの例も、大使館から謝罪も含めて発信されたので、我々も発表する。これらは明々白々な重大なプレーブック違反。IOCと協議の上でアクレディの剥奪に至った」と報告した。

また「違反は、しっかりルールを順守していただいている大会関係者の評判にも影響を及ぼす、大変残念なこと。迅速に関係各所へ伝えており、再発防止にも一定の効果があったのではないか。今後も、全ての参加者にルールを順守いただくことが不可欠」と、折り返しを迎えた大会への理解を求めた。【木下淳】