ボッチャのチーム(脳性まひ)3位決定戦で、世界ランキング2位の日本が同7位のポルトガルに接戦の末、4-3で下し、銅メダルを獲得した。リオデジャネイロ大会の銀メダルに続き、2大会連続でメダルを獲得した。

個人で金メダル獲得した主将の杉村英孝(39)は「しびれる試合を勝ち取ることができるのが今のチーム。前回より順位は下がったが、チームとしての成長を見せることができた結果だと思う」。エース広瀬隆喜(37)も「やってきたことをすべて出した」と喜びをかみしめた。

日本は序盤、波に乗れなかった。足でボールを蹴るアンドレ・ラモスの正確なショットなどで、第2エンドまで0-2とリードされた。第3エンドでは杉村のスーパーショットで1点を返し、反撃を開始。同点で迎えた最終第6エンドで1点を取り、競り勝った。日本は予選リーグでポルトガルと対戦した際も5-4と接戦を制した。

広瀬は「疲れもあるけど、1球1球を大事にした。雄たけびが出ているので、調子は決して悪くはなかった」と振り返った。最終エンドで中村拓海(23)と入れ替わった藤井友里子(48)は「このメンバーで戦えて本当に良かった」と感極まって涙ぐんだ。

この日午前に行われた準決勝では、強豪・タイに8失点を喫した。杉村は「チームのミスもあった。実力差をあらためて痛感した」と振り返った。3位決定戦はタイ戦からわずか約1時間半後。広瀬が「補食とトイレの時間くらいしかなかった」と明かすほど、あわただしい中で臨んだ。パラ初出場の中村は「なかなかいいプレーができなかった。負けてしまってへこんでいる場合じゃない、切り替えていこうと、みんなで話し合った」と明かした。大敗後もすぐに体制を立て直し、チーム力で銅メダルをつかんだ。