サッカー女子日本(FIFAランク10位)は同スウェーデン(同5位)に1-3で屈し、敗退した。

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この日の負けは見ている側としても悔しいものだった。これが現実なのかなと。今のままの質では(世界一は)ちょっとまだ難しい。まず意識から変えていかなければ。厳しい言い方になるが、これを素直に認めて、次にこの悔しさをぶつけてほしい。

それでも1次リーグ3試合に比べ、サイドでボールがラインを割らないように滑ったり、シュートブロックにいったり、改善されていた部分はある。FW岩渕、MF杉田が2度、3度と何度もボールを追うのを見られたのは良かった。

攻撃面でも日本の良さである1タッチ、2タッチのパス回しで日本の時間帯をたくさんつくった。得点シーンは、守備の足が届かない、GKも出られないMF長谷川の絶妙のクロスをFW田中が決めきった完璧なゴール。そんな中で岩渕は日の丸、10番を背負う思いをピッチで表現し、主将のDF熊谷は彼女にしかできないリーダーシップでチームをよく引っ張った。

目標はメダルだったと思うが、そこに届くのは簡単ではない。細かい部分の質や、1人1人のレベルアップなど課題がたくさんある。個人的には攻撃面で速攻と遅攻の使い分けをしてもいいと思う。スウェーデンはスピードがあるのでどんどん裏を取ってくる。日本もされて嫌なことはやっていくべき。どんどん裏に抜けたり、2列目から飛び出したり、チャレンジしてほしい。うまい選手はそろっている。(9月開幕の)WEリーグで個の力を上げ、もっと国際試合の経験を積めば、良いチームになっていくと思う。