東京都のオリンピック聖火リレー到着式が23日、都庁都民広場で行われ、最終ランナーを務めた歌舞伎俳優の中村勘九郎(39)が聖火皿に点火した。

聖火を受けると、都民広場のステージ前を往復して走ったあと、登壇。点火後は東京都の小池百合子都知事(69)らの歓迎を受けた。小池氏は「全国のみなさんのお力によってしっかりつながれた。東京でも15日間、62の自治体の思いで、つないで、つないで、都民広場に到着出来た。2020東京大会は感染防止対策を徹底しながら、素晴らしい競技を繰り広げてくれる大会にしたいと思います」と感謝を述べた。直後には都庁都民広場上空にブルーインパルスによる五輪カラー5色で彩った飛行展示が披露され、会場を沸かせた。

3月25日に福島県Jヴィレッジからスタートして47都道府県をつないできた聖火は、夜8時に開始される開会式の最終ランナーによって国立競技場の聖火台で点火される。

最終区となった新宿区の走者は40人。16年リオデジャネイロ五輪アーティスティックスイミングでデュエットと団体で銅メダルの三井梨紗子さん(27)が第1走者。84年ロサンゼルス五輪男子柔道無差別級で金メダルを獲得し、現在は日本オリンピック委員会(JOC)山下泰裕会長(64)にトーチキスを行った。競泳界では16年リオ五輪400メートルフリーリレー出場の古賀淳也(33)、女子200メートルバタフライで12年ロンドンと16年リオで2大会連続銅メダルの星奈津美さん(30)。東京パラリンピック応援大使だった落語家の故林家こん平さんの娘、笠井咲さん(53)らが参加した。

本来は64年東京五輪会場の駒沢公園陸上競技場をスタートする15日間の予定だったが、新型コロナウイルス感染状況を考慮して、公道での開催は島しょ部の一部地域だけ。ほとんどがトーチキスのみの点火セレモニーの形で実施した。