差を挙げるとしたらキリがない。個の能力、キックの質、スピード、タッチ数、テンポなど、サッカーにかかわるほとんどの能力がリバープレートは優れていた。アジアと南米トップクラブの実力差だろう。

最も差を感じたのは守備能力だ。特に相手DFピノラ。マークする選手への距離感が日本と違っていた。わずか10~15センチの差だが、ボールが入った瞬間、厳しいチェックが入る。距離が近い分、少しのミスも逃さずボールを奪い、逆襲につなげていた。マークする選手の距離を縮めることは容易ではない。予測能力や相手のちょっとした動きを察知する能力があるから、それができる。

ただ、鹿島アントラーズもけが人が出て、海外移籍で主力が抜けてもトップのレベルを維持できている。これこそがクラブ力。営業部門も含め、すべての人がチームが勝つことを最優先に考えている。0-4大敗で4位。だが、ここから日本に持ち帰るものは、計り知れないと確信している。(日刊スポーツ評論家)