今季のJ1は、レッドカードとともに引き分けが多い異例のシーズンとなっている。30試合のうち引き分けは半数近い13試合。その比率は43・3%に達する。延長戦が廃止された2003年以降は25%前後で推移し、30%を超えたシーズンはなし。昨季もおよそ4試合に1試合、比率は24・7%だった。

今季は開幕から3試合連続引き分けが札幌、広島、福岡、鳥栖の4チーム。開幕からの連続試合引き分けのJ1記録は2009年の柏の4試合連続で、3試合連続は昨季までわずか6チーム。2005年に3チームというケースはあったが、同一シーズンに4チームが開幕3試合連続ドローは史上初めてだ。

「日程くん」のいたずらか、引き分ける確率が高そうな対戦カードが開幕から続いたからなのか。トト予想でも「0」を多めに塗りつぶせば、的中確率はアップするのか?

今季の4チームは2得点以上での引き分けがなく、いずれも1失点以下での勝ち点1。決定力不足が課題になっている一方で、GKを中心に守備は安定している。次の第4節で勝つことができれば、開幕から4戦負けなしで勢いに乗れそうだが、敗れると一転して開幕4戦未勝利となり、「ドロ沼」に1歩足を踏み入れることになりそうだ。(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)


<J1開幕3試合以上連続引き分け>

▽4試合連続

09年 柏

▽3試合連続

05年 千葉、清水、広島

06年 福岡

18年 C大阪

19年 川崎F

22年 札幌、広島、福岡、鳥栖


▼札幌 開幕から2戦は前半に先制しながら追加点を奪えないまま後半に追い付かれた。第3節は福岡とお互いに決め手を欠いて0-0。それでもペトロビッチ監督は「以前なら負けていたかもしれない展開で、引き分けにできたことは選手が成長した証し」と評価。GK菅野のPKストップも大きかった。ただ、次節は厳しい戦いが予想される首位横浜が相手となる。

▼広島 開幕戦は鳥栖と0-0。第2、3節は2試合連続1-1で、その2戦とも前半にリードを許す苦しい展開だったが、後半に追い付いて勝ち点1を獲得した。同じ引き分けでも前向きになれる勝ち点1。スキッベ監督は初陣となった第3節の神戸戦後に「後半は主導権を握り、あと1歩で勝てる場面までいけた」と、開幕3戦連続ドローにも満足そうだった。

▼福岡 開幕戦は1-1。その後は2試合連続のスコアレスドロー。GK村上を中心に守備は固いが、昨季からの課題となっている決定力不足は深刻か。長谷部監督は無得点で引き分けた第3節の札幌戦後に「理想とする複数得点、無失点につなげていくために、一つ通らないといけない道」と現状を分析。昨季からはJ1最長の7試合連続ドローとなっている。

▼鳥栖 開幕戦は広島と0-0。第2節から2試合連続1-1。3試合合計のシュート数は17本でリーグ最少だが、昨季から選手が大幅に入れ替わった中でも粘り強い戦いで3試合連続の勝ち点1を手にしている。第3節では実力上位の名古屋と引き分け。今季就任の川井監督は「安定して試合を運んでいけた。後は得点につなげられるような力がほしい」と話していた。

名古屋に引き分けた鳥栖イレブン(共同)
名古屋に引き分けた鳥栖イレブン(共同)