J2アルビレックス新潟が開幕から8勝2分けの10戦負けなしで首位をキープした。24日のアウェー愛媛FC戦で2-0と完封勝ち。J2で開幕10戦以上無敗は史上10チーム目だが、そのうち10戦時に8勝以上は03年サンフレッチェ広島、05年京都パープルサンガ、14年湘南ベルマーレに次いで7年ぶり4チーム目。過去の3チームはいずれも翌年J1に昇格しており、今季の新潟も5年ぶりのJ1復帰へ、期待がさらに高まる。

J2の開幕無敗記録
J2の開幕無敗記録

ここまでリーグ最多26得点という攻撃力がクローズアップされるが、実は守備面でも好データを残している。相手ボールを奪い取った「タックル成功数」は今季J2最多の138回。アルベルト監督が目指すポゼッションスタイルに、チームの伝統だった球際の強さが融合。「攻→守→攻」の切り替えの速さが快進撃の土台となっている。

1-0の後半39分、18歳のルーキーFW三戸も守備のスイッチを入れ、相手のドリブル突破を猛然と追いかけた。だが、勢い余って後方から相手を倒して2枚目の警告で退場。この不用意なファウルは反省材料だが、それでも残った10人は攻撃の手を緩めず、後半43分にMF本間が得意のドリブルから追加点を奪った。

アルベルト監督は「退場者が出たにもかかわらず、攻撃的なプレースタイルを維持できたのは成長」としつつも「無敗記録に興味はない。この時期に最も重要視していることはチームが日々成長を続けること」と今後の戦いを見据えていた。【石川秀和】

移籍後初ゴールの谷口(7番)をチームメートが祝福(2021年4月23日撮影)
移籍後初ゴールの谷口(7番)をチームメートが祝福(2021年4月23日撮影)