大社が優勝候補に2点リードを奪いながら、逆転負けを喫した。前半32分、FW桑垣誓広(3年)が、右クロスを頭で合わせた。左ポストに当たり、はね返されたこぼれ球を自ら押し込んで先制。さらに同37分には、スルーパスにぬけだすと右足で追加点を決めた。優勝候補相手に2点のリード。しかし、前半終了間際に1点差に詰め寄られると、後半は主導権を握られた。

 重圧をかけられ、押せ押せムードの相手の攻撃に、同点を許し試合終了間際に決勝点を決められた。同主将は「最後の集中力が足らなかった」と悔やんだが、筆頭のV候補と互角に戦った。13年から元Jリーガーの中西哲生氏から臨時コーチとして指導を受けた。3年間、指導を受けた3年生が全国切符を手にし、挑んだ初戦。直前には、同氏から指導を受けているなでしこジャパンFW大儀見優季が紅白戦にまざってプレーするなど、万全を期して臨んでいた。

 応援スタンドには、中西氏と大儀見が応援に駆けつけた。桑垣は「2点目のまたの下を抜いたのは、中西さんが教えてくれたこと」と、しっかりと成長を見せた。