尚志(福島)は0-0によるPK戦の末、駒大高(東京B)に敗れた。

 尚志がPK戦で1人も決められなかった。先攻の駒大高の3人すべてが成功したのとは対照的だった。2年連続の16強入りを逃した仲村浩二監督(43)は「しょうがない。全部、僕の責任」と選手をかばった。

 1人目のDF茂木星也主将(3年)が左下に蹴ったボールを止められ、流れが変わった。2人目のMF佐藤凌輔(3年)はポストを直撃。3人目のFW国本佳以(かい=3年)はクロスバーの上を越えた。あまり外すことのないチームが、立て続けに失敗した。茂木主将は「珍しいのかな」と首をひねった。PK戦は運に左右される部分もあるが、仲村監督は「PKに負けるチームは個人的には弱いと思っている」と言った。

 後半に何度もチャンスをつくったが、ゴールを割れなかった。仲村監督は「点を取り切れなかったのがすべて」と決定力不足も敗因とした。課題とされた守備は「いつも以上のパフォーマンス」(茂木主将)で1、2回戦と連続無失点。遠かった1点がクローズアップされる格好になった。

 ベンチ入り3年生のほとんどが、大学に進学してサッカーを続ける。仲村監督は「ここは通過点。プロを目指してやれ」との言葉を贈った。悔しさを胸に刻み、最上級生は将来のJリーグ入りを目指して新たな道を歩み出す。【久野朗】