「杉山秋田」が始動した。J3秋田は16日、今季初の全体練習を秋田市内で行った。

 今季からチームを率いる杉山弘一監督(45)は約20分のミーティングの後、1時間半ほど選手にまじって指示を出しながらピッチを動き回った。パス交換や、近くにいる相手が投げたボールを蹴り返す練習では、ボールの芯をしっかり捉えることを選手に求めた。初練習ということもあるが「若い選手が多い。若くなくても、いろんなところに伸びしろがあると思っている」と意図を説明。基本を徹底することが、シュートやパス、クロスの精度向上につながる。

 日本協会の田嶋幸三会長(59)を叔父に持ち、今季から背番号10を背負うMF日高慶太(26)は「基本的なことはシーズンを通して大事なこと。継続してやっていきたい」と、練習メニューを歓迎。J2金沢から期限付きで移籍してきたMF古田寛幸(25)も「あそこまでこだわって、すごく面白かった」と話した。

 昨季の秋田は間瀬秀一監督(43=現J2愛媛監督)のもと、チーム最高の4位に躍進した。杉山監督は11年には新潟シンガポールを指揮して、同国の年間最優秀監督賞を受賞。日本での監督は初めてだが「優勝を目指しています」と、昨季を上回る大きな目標を掲げた。