モンテディオ山形がV・ファーレン長崎に0-0で引き分け、8戦勝ちなしに終わった。8月11日のホーム金沢戦以来、約1カ月半も勝利から見放されたFW阪野豊史(27)は「自分たちには勝ち点3が必要。落ち込んでも次の試合は来る。次に得点をとれるように」と唇をかんだ。昇格プレーオフ進出圏内の6位名古屋との勝ち点差は9月30日現在で暫定9。残り7試合での挽回は、さらに厳しくなった。

 今季から取り組んでいるビルドアップ(攻撃の組み立て)から得点を生み出せなかった。阪野は「ラストパスが出なかった。サイドから仕掛けるか、自分が斜めに切れ込んでいくか…」と嘆いた。バックラインでパスを回すも前線を崩すアイデアがなく、中央を固められてはね返された。

 8月以降の失速が響いている。木山隆之監督(45)は声を振り絞った。「昨年14位だったチームが高い所(J1昇格)を目指している。その現実を受け止めながらも、難しいタスクをやっていることに、プライドと自信を持ってやらないといけない」。まだリーグが終わったわけではない。残り7試合、全身全霊で勝ち点を積み上げる。【高橋洋平】