J1柏レイソルは29日、30日に行われるACLプレーオフのムアントン(タイ)戦に向け、会場となるホームの日立柏サッカー場で前日練習を行った。

 30日の試合に勝った方がACL本戦出場権を得ることができる。柏は約1時間練習を行い、冒頭15分のみを公開した。1月11日から24日まで行っていた鹿児島県指宿市でのキャンプでは、新加入選手らとの連携や、ムアントン戦に向けた戦術などを確認してきた。

 練習後に行われた前日会見に出席した下平監督は「短いオフの期間を経て、明日の試合に向けて調整してきました。うちはACL出場に関して強い意識と意欲を持っているクラブで、非常に大事な一戦だと思っています。明日は先制点をとることが重要になってくると思う」と意気込んだ。

 対戦するムアントンについては「非常に素晴らしい相手で、コンディションも非常に良好だと聞いています。難しいゲームになると思う」と警戒。下平監督とともに会見に出席した主将のMF大谷も「タイのチームは個人技が高く、スピードのある選手もそろっている。強いチームだと思って準備してきました」と油断はないことを強調した。

 ACLには12、13、15年と3度出場し、いずれもグループリーグ突破を果たすなど安定した戦いぶりを披露している。15年にも今回対戦するムアントンと同じタイのチョンブリとプレーオフで対戦し、3-2で勝利して本戦出場を決めた。Jリーグクラブの中で、どこよりも早い今季初の公式戦を戦うことについて大谷は「公式戦初戦はどんなときでも難しいものですが、準備してきたものを出せればと思う」と話した。過去の経験も糧となっており「3年前のプレーオフでは点を取ったあと、すぐに追いつかれるという展開が続いてしまった。試合展開に応じて対応することが大事だと思うし、変に気にしすぎたり、硬くなり過ぎたりしてもいけないかなと思います」と冷静に話した。

 また、下平監督は今季から加入し、新たに10番を背負うMF江坂の先発起用も明言した。新加入選手全体のレベルの高さをほめ「中でも江坂はクオリティーが高いし、かなり早い段階でチームにフィットしている。明日はスタメンで使いたいと思っています」と話した。