ベガルタ仙台のFW西村拓真(21)が、磨きをかけてきた決定力を見せつける。9日、宮崎県延岡市の西階陸上競技場で、今日10日に行われるサンフレッチェ広島との練習試合へ向け最終調整を行った。試合は45分×4本で行われ、FWラファエルソン(20)、FWジャーメイン良(22)とともに、20代アタッカートリオでの出場が濃厚。昨季はクラブ初となるニューヒーロー賞(ルヴァン杯)を受賞したが、生き残りをかけ、進化した姿をアピールする。

 西村 昨年より少しは成長できたと思っています。まだ、チャンスらしいチャンスがありませんが、そういう状況で少しでも冷静にできれば。個人でできることは100%出したい。

 ルヴァン杯では存在を示したが、昨季リーグ戦は28試合に出場し計51本のシュートを放つも、2得点と決定力不足を露呈した。今キャンプでは、現役時に浦和で26ゴールをマークしたアタッカー福永泰コーチ(44)に、居残りの「個人レッスン」を依頼。ゴール前での落ち着き、プレーの精度に磨きをかけている。

 渡辺晋監督(44)は「拓真の動きだしや守備への貢献、目に見えない働きは大きかったが、あの位置で求められるのはスコア。点に絡んでこそ本当の意味での成長」と上積みを期待している。実戦のゴールで、信頼をつかみ取る。