J1第9節が今日21日に開催される。清水エスパルスはホームでFC東京と対戦。MF竹内涼主将(27)は、かつて清水を率いた敵将の長谷川健太監督(52)に成長した姿を見せ、勝ちきる決意を示した。

 竹内が元指揮官に成長を見せる。20日は静岡市内で最終調整に臨むと、練習後は入念に体をケアした。今季から東京を率いる長谷川監督との対戦で、竹内は人一倍負けたくない思いを胸に秘めている。

 「F東(エフトー)でも(長谷川)健太さんはハードワークを求めている。それは、清水時代と変わっていない」

 敵将の長谷川監督は選手として清水で活躍し、監督では05年から6年間清水を指揮した。竹内は09年入団。現在クラブに在籍する中で直接指導を受けた選手は少なく、今日の予想スタメンでは竹内のみだ。当時は若手で、長谷川体制での公式戦出場はなし。悔しい経験になっているが、今なら堂々と戦える。

 今季は主将に就任し、ピッチ内外での自覚も芽生えた。前節浦和戦に敗れ、チームは今季初の連敗。ホームでのリーグ戦白星は、昨年8月から遠ざかっており、結果が求められている。「選手も、サポーターも『あともう少し』との思いでいると思う。その気持ちを爆発させて勝利したい」。勝つことが、かつての指揮官への恩返しになる。主将として、その役目を全うする決意だ。【神谷亮磨】