毎試合の15得点と、リーグ最多得点を誇るヴィッセル神戸と、複数得点がまだ1試合しかなくリーグ最少7得点の鹿島アントラーズの対決。

 鹿島は3月3日のガンバ大阪戦で左太ももを痛めて長期離脱していたMF遠藤康が復帰し、MFレオ・シルバもボランチで先発。さらに日本代表DF昌子源を出場停止で欠いたDFラインには犬飼智也を代役に据えた。

 一方の神戸は、カシマスタジアムでの対鹿島戦はリーグ4連勝中という験の良さ。DF那須大亮が開幕戦以来の出場で、19歳のMF安井拓也も初先発を果たした。

 試合は、鹿島が果敢に攻め立てる展開で始まった。2列目の中盤左サイドに配置を代えたFW鈴木優磨の推進力を起点にゴールを狙い、前半4分にはその鈴木のシュートをGKがはじいたところに、FW金崎夢生が詰めた。先制したかと思いきや、これはオフサイド。だが、その後もチャンスをつくり、ゴールを脅かした。

 しかし、先制したのは神戸だった。前半34分、MFポドルスキがミドルレンジからシュートを放つと見せかけて、ゴール前にふわりとした浮き球を送る。そこにFW三田啓貴が走り込み、頭で合わせた。それまでシュートらしいシュートがなかった神戸が、ワンチャンスで得点を奪った。

 1点を追う鹿島は後半、猛攻を仕掛けた。中3日での出場となるDF内田篤人が果敢に右サイドで前に顔を出す。それが実ったのが10分。MFレオ・シルバからのボールを、低く鋭いクロスで中央に送る。相手GKがはじいたところに鈴木が詰めていた。頭で押し込み同点に追いついた。

 その後も鹿島は、けがが癒えて3月10日広島戦以来となるDF安西幸輝や、MF西大伍らを送り込んで攻め立て、一方の神戸は防戦一方。後半45分はほとんど神戸陣地でのプレーだった。それでも、スコアは動かず、結局1-1で引き分けた。