FC東京が、FWディエゴ・オリベイラ(27)の2発とFW永井謙佑(29)のゴールで、首位サンフレッチェ広島に今季リーグ戦初黒星をつけた。

 前半5分、東京が先制した。MF高萩洋次郎からのパスを受けたオリベイラが、切り返しを交えた巧みなドリブルでペナルティーエリア内に進入すると、DF佐々木翔に倒されてPKを獲得。オリベイラは小刻みに足踏みを繰り返しつつ、右足でゴール右隅に決めた。

 東京が同9分、追加点を挙げた。左からの浮き球パスに反応したオリベイラが中央を抜け出してボールを受けると、左から走り込んだ永井にパス。永井は右足でゴールに流し込んだ。

 広島はここまで3戦連発、5ゴールと絶好調のFWパトリック(30)にボールを集め、反撃に出た。前半18分、MF川辺駿の右クロスをパトリックがゴール前で頭で合わせたが、DFが弾いた。同27分には、MF青山敏弘が中央から左に出したパスを受けたパトリックが、ドリブルで前進し左からラストパスも、DFにクリアされた。同29分にも佐々木の右クロスから、パトリックがヘッドも枠を外した。

 東京は、広島が今季、攻守ともに強みを見せてきたサイドでの攻防に付き合わず、中を積極的に突く攻撃で2点を奪った。その起点となり続けたエース・オリベイラが後半6分、この日2点目のゴールをたたき込んだ。高萩が後方から放った浮き球パスに抜け出すと、ボールを受けてドリブルで前進し、ペナルティーエリア右から右足でシュートを放ち、ゴール左隅に決めた。

 広島は後半15分、1点を返した。右サイドを抜け出したパトリックが、GK林彰洋との1対1からシュートを放ち、弾かれたこぼれ球を押し込みにいったが、今度はDFに弾かれた。そのこぼれ球を、後半12分に途中出場したMF稲垣祥(26)が豪快に蹴りこみ、1点を返した。その後、FW工藤壮人らを投入し、押し込んだがゴールを割ることが出来なかった。