中2日の試合を連続でこなした。久しぶりに気温が30度を切ったとはいえ、鹿島アントラーズの選手に疲労は隠せなかった。

 前半41分にセットプレーから先制したが、運動量が落ち始めた後半の25分に、クロス気味の超ロングシュートが入ってしまう不運な失点。追いつかれると、勝ちきる力はなかった。

 大岩剛監督は「前半は非常に、選手たちがアグレッシブに、攻守の切り替えも早く、やるべきことをしっかりと表現したと思います。ただ、後半に少し強度が下がってしまったことによって、相手の勢いが、ああいうゴールにつながってしまった」と振り返った。

 勝ち点1。今季リーグ初の3連勝はならなかった。

 ただ、前節のセレッソ大阪戦で日本代表DF昌子源が左足首を捻挫し、全治3週間のけがで離脱した最初の試合。“代役”を務めた20歳のDF町田浩樹が前半41分に、MF永木亮太のFKからDF犬飼智也が折り返したボールを「おなか」で押し込み、プロ初ゴールを挙げたのは、今後につながる収穫でもあった。前節でもアシストを決めており、2試合連続で数字を残した。

 「たまたまですけど、点を取ることより、アシストすることよりも、やっぱりゼロで抑えて勝ちたかったのが一番です」。そう反省したが、守りにおいて、G大阪のFWアデミウソンとの1対1で冷静に対処する場面が目立っていたのも確かだった。「あまり早く食いつかず、中央から外に…をすごく意識してやっていた。相手のスピードを吸収しながら、うまく対応できたところはできたと思う」と手応えを口にする部分もあった。

 190センチの東京五輪世代。サガン鳥栖から加入したDFチョン・スンヒョンもこの日、ベンチ入りするなど、競争は激しいが「源くんもケガで離脱していて、チャンスであるのは変わりないので、次の試合をしっかりゼロに抑えたい。競争は増すと思うが、負けないように頑張りたい」。20歳の大型DFは今、一皮むける転機を迎えている。