120分間を戦ったが、広島に勝機はほとんどなかった。

直近のリーグ戦からメンバーを8人入れ替えて臨んだ試合。シュートは前半に1本、後半に1本のわずか2本だけしか打てなかった。反対に、鹿島には13本も許した。クロスバーに救われること、4度。粘り強く戦ったが、延長戦で力尽きた。

城福監督は「警戒していたセットプレーでやられたところが痛かったが、選手は今できることをやってくれた。こういう試合こそ、セットプレーで決まると思っていた。形として崩されたというより、セットプレーを多く与えてしまったことが敗因だと思う」と振り返った。

今季、残るは首位を走るリーグ戦だけになった。この日、残っていた試合を消化して同じ試合数となった川崎フロンターレが湘南ベルマーレに引き分けたことで、勝ち点差は「3」にしか縮められなかった。

「我々に残されたのは、後はリーグ戦だけなので、切り替えて集中したい」

リーグ後半の正念場に向けて、語気を強めた。