最下位ロアッソ熊本のJ3自動降格圏が確定した。

勝つしかない状況ながらファジアーノ岡山とスコアレスドローで、試合後、サポーターから大ブーイング。ホーム試合は4月1日アルビレックス新潟戦以来、勝てていないこともあり「お前ら、いいかげんにしろ」「どういうことか説明しろよ」と怒号が飛び交い、選手はうなだれた。

試合前には、手を合わせて祈るファンもいたが思いは通じず。今季から指揮を執る渋谷洋樹監督(51)は「この結果は重く感じている。結果が出なかったのは私の甘さ。責任は私にある」と唇をかんだ。

この日、J3自動降格圏確定の対象だったFC岐阜、京都サンガFCの勝利で勝ち点差が12に広がり、3戦を残して21位以下が決まった。ただしJ2ライセンスを持たない沼津がJ3の2位以内に入った場合、J2の最下位22位ではなく、21位であれば他力ながら残留できる望みはある。

昨季は08年のJ2昇格以来クラブワースト順位となる自動降格圏の21位で終えたが、J2ライセンスを持たないブラウブリッツ秋田のJ3優勝で奇跡的に降格を免れた。どん底からの再起を期した今季は、前サンフレッチェ広島社長の織田秀和氏(57)をGMに招聘(しょうへい)。15年に大宮アルディージャをJ2優勝に導いた渋谷氏の監督就任や元日本代表DF青木剛(36)獲得などで立て直しを図った。それでもスローガン「飛翔」のごとく、成績は上向かなかった。