ワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表メンバーで、今季2度の脳振とうで長期離脱を強いられていた柏レイソルのGK中村航輔(23)が約3カ月半ぶりのリーグ戦出場を果たした。

頼れる守護神の帰還が、柏の一筋の光明だ。中村はW杯の開催地ロシア出国直前の5月20日の名古屋戦で相手選手との接触プレーで負傷。愛知県内の病院に救急搬送されて脳振とうと頸椎(けいつい)捻挫と診断された。

奇跡的に回復し、W杯に望む日本代表には帯同したものの、帰国後、初の公式戦となった7月18日のFC東京戦でまたも相手選手との接触プレーで負傷し、柏市内の病院に救急搬送されて入院。今季2度目の脳振とうと診断され、長期離脱を余儀なくされていた。

懸命なリハビリなどを経て、10月23日にチームの全体練習に完全合流。ドクターからのゴーサインも出たことから満を持してこの日の川崎戦で実戦復帰を果たした。相手のシュートを横っ跳びでセーブするなど、復調した姿を披露したが、チームは3失点で敗戦。

「結果が出なくて悔しい。個人的な感触は悪くなかったと思いますけど、3点入れられているのはGKの責任だと思っているので、切り替えて頑張りたい」と振り返った。

従来の4バックから3バックに変更しての完敗については「なんとかして勝利をといったところでの変更でしたけど、うまくいかなかったことは認めないといけない。最終的にはシステムのせいではないですし、最後は個人の戦い。システムのせいにするのではなく、結果を受けとめて考えないといけないですね」と冷静に話した。