前年度王者の前橋育英は、宇和島東に攻め込まれながらもなんとか勝利した。

立ち上がりは宇和島東がチャンスを作ったが、前半18分、前橋育英FW室井慧佑(3年)が体勢を崩しながらも右CKに足で合わせて待望の先制点を奪う。対する宇和島東もFW豊田湧(3年)のロングシュートなどで対抗するが、これは前橋育英GK山口瞬(3年)が片手ではじき出し、そのまま前半を折り返す。

後半も宇和島東が奮闘。25分には途中出場のFW芝悠斗(2年)の右クロスがバーに直撃するなど惜しい場面もあったが、決めきることができない。すると同33分、途中出場の前橋育英MF森隼平(3年)の左クロスに、ファーサイドにいた松本内定FW榎本樹(3年)が反応。フリーで受け落ち着いて流し込み、試合を決めた。

初戦を勝利で飾った前橋育英だが、ヒヤヒヤの内容に笑顔はなし。山田耕介監督は「あんまりいいところがなかった。全部が厳しかった。宇和島東のプレッシャーがすごかった」と相手に敬意を表した。

先制点もFW室井も「チャンスはいっぱいあったけど、決めきれなかった。緊張はしなかったけど、シュートに力が入りすぎた」と、初戦独特のやりづらさを感じた様子。前年度王者とはいえ、試合前には緊張している選手も多かったといい、「(明日は)自分たちの良さを表現して勝ちたい。雰囲気が大事だと思います」と次戦へ向けて切り替えていた。