大津(熊本)が強豪の青森山田に敗れ8強入りはならなかった。前半19分にセットプレーから失点すると、前半にさらにもう1点を失った。後半からやや流れをつかんだかにみえたが、相手DFの壁に阻まれた。

平岡和徳総監督(53)は「コンディションの作り方の難しさを痛感しました。選手は満身創痍(そうい)の中、よくやってくれたと思います」とイレブンをほめた。中盤の要であるMF松原亘紀(3年)が初戦で右足を痛め、この日は欠場。主将でDFの要のセンターバックDF福島隼斗(3年)は、県大会から右膝に水がたまった状態が続いていた。「敗戦のホイッスルは、次のステージでのスタートだと思って、選手は次のステージで頑張ってもらいたい。将来は日の丸をつけられる素質を持っている子が多い。大いに期待したい」と励ました。

試合後、右膝をアイシングなど、ぐるぐる巻きにした状態で取材に対応した福島主将は「悔しい」と繰り返し口にしながらも「相手が上だった。膝のせいにはしたくないし、膝が万全だったとしても青森山田は強かったと思う。僕らはベストを尽くした」とコンディション不良は言い訳にはしなかった。卒業後は内定しているJ1湘南ベルマーレでプレーする。「高校での全国制覇ができなかったので、プロでは日本一になりたい。そして世界も経験したい」と悔しさを糧にする。