全国高校サッカー選手権は12日、埼玉スタジアムで準決勝を迎える。

準決勝以降では58大会ぶり2度目となる「東北ダービー」で、青森山田(青森)と尚志(福島)が対戦する。

青森山田の黒田剛監督(48)は、東北NO・1の座を譲るつもりはない。

11日は横浜市内で最終調整。「東北対決なので全国制覇したチームとしても、プレミアリーグのチームとしても、負けて東北2位になることはプライドとして許されない」。相手の実力を認め、点差は僅差を予想するも「内容では差を見せたいし、意地でも負けられない」と気を引き締めた。

練習最後はベンチ入りメンバー全員でのPK練習。自身も最後のキッカーに名乗り出た。1本目はGKに止められたが、2本目はキックフェイントでボールをフワリと浮かす技術を披露。3本目は左ポストに当てて右サイドネットを揺らす正確なキックで歓声を浴び、気分転換も図った。準々決勝後の静岡合宿では2日間のオフも設けるなどメリハリはさすがだ。

練習会場では青森・五戸時代に選手権に出場し、柏などで活躍した下平隆宏氏(47=現横浜FCヘッドコーチ)の激励訪問も受けた。尚志の仲村浩二監督(46)とも普段から親交があり、年末には食事しながらサッカー談議。「全国の人に東北のレベルは上がっていることも知らしめたい」と願った。【鎌田直秀】