全国高校サッカー選手権は今日14日、埼玉スタジアムで決勝を迎える。昨年度大会決勝で後半ロスタイムに失点して敗れた流通経大柏(千葉)と、2年前に全国制覇を経験した青森山田が、ともに2度目の優勝をかけて戦う。

青森山田のU-19日本代表でJ2福岡内定DF三国ケネディエブスとDF橋本峻弥(ともに3年)は、初優勝の2大会前に主力だった兄と並ぶ、頂点に挑む。

三国は「決勝では無失点に抑えることが大事。でも1点決めて勝ちたい気持ちもある。兄と同じ優勝を目標にしてきたので、ここで勝たないと意味がない」。前日の準決勝では3失点し、PK戦でも枠を外した。当時左サイドバックだった兄スティビアエビスさん(順大2年)からは「ヒヤヒヤさせるなよ」。「ごめん。決勝頑張る」と返信し、静かに闘志を燃やした。

橋本もセンターバックだった兄恭輔さん(新潟医療福祉大2年)から「準決勝と決勝は別世界だぞ」とLINEが届いた。「日本一になった兄の言葉は説得力があるし、よく助言してくれます」。今季プレミアリーグでは流通経大柏に1-1、4-0と無敗。三国が1得点、橋本は2得点と攻守で「ダブル流経キラー」。優勝を2人の兄への成人祝いにする。【鎌田直秀】