清水エスパルスのFW北川航也が、2戦連発でチームに待望の今季初勝利をもたらした。後半13分。味方のスルーパスから左足で追加点。「大きい1点だった」と笑った。

公式戦はルヴァン杯を含めて3試合連続ゴール。日本代表として臨んだ2月のアジア杯は5試合出場で無得点に終わった。その悔しさを胸に、Jリーグでは「前半戦で10得点」と宣言したが、高い目標を意識しすぎて本来のプレーを見失っていた。

1得点を挙げた広島との開幕戦以降は、4試合連続無得点と精彩を欠いた。得意のゴールに向かう動きが少なかった時期に、兄貴分として慕うGK六反から助言を受けた。「(北川)航也が取らなくてもいい」。このひと言で肩の力が抜け、前節東京戦で1得点。敗れたが、仕掛ける感覚を取り戻した。次戦はホームでC大阪を迎える。北川は「個人としてもっと上を目指したい」と、日本代表復帰も見据えた。【神谷亮磨】