ベガルタ仙台はヴィッセル神戸に0-2で敗れ、アウェー3連勝を逃した。MF松下佳貴(25)が昨季まで在籍した古巣との一戦に挑むも、元スペイン代表MFイニエスタら強力攻撃陣の前に屈し、12位からの浮上はならなかった。

古巣を相手に、松下はフルタイム食い下がった。それでも前半16分に先制され、後半は猛攻を仕掛けるも同24分に追加点を喫した。相手の攻撃の中心はイニエスタ。長短のパスをテンポよく回され、ゲームをつくられた。「味方でいるときは心強かったけど、敵として対峙(たいじ)すると『決定的なプレーをされるんじゃないか』という怖さがあり、ディフェンスのときのマッチアップは難しかった」と振り返る。

プロ生活をスタートさせた元ホームに特別な思いで臨んだ。「神戸はお世話になったクラブ。ノエスタのピッチに立てて感慨深かった」。敗れはしたが、元日本代表MF山口と互角に渡り合うなど、今後に向けての手応えはつかんだ。

前節の名古屋グランパス戦から2週間の準備期間があり、直近の基本布陣4-4-2から神戸対策で3-4-3に変更も、ゴールは遠かった。渡辺監督は「勝ち点が近い相手に勝ってポイントを取れれば中位に近づける可能性があったので悔しい。心身ともに切り替えたい」。次戦は10日、勝ち点で並ぶ清水エスパルスとホームで対戦。J1残留へ残り4試合を全力で戦う。【山田愛斗】