ガンバ大阪が今季ホーム最終戦で完勝した。2連勝とし、ホームは13戦負けなしの強さ。

松本がJ1残留を懸けて序盤から猛攻撃にきたが、攻め急ぐ相手をうまくかわし、逆に素早い切り替えから分厚い攻撃で4得点。遠藤を中盤底のアンカーに置く、3-5-2システムも完成の域に近づいており、2020年へ期待を持たせる内容でもあった。

宮本監督は「昨年の反省で言うと、シーズンをはさんで(今季は)違うチームになってしまうことがあるということ。来年に向けた参考にはならない」と気を引き締めた。昨年は終盤で9連勝してJ1残留を決めたが、数カ月たって今季が開幕すると低調で、再び残留争いを余儀なくされていた。それだけに浮かれた様子はなかった。

ただ中盤に5人を配置して両サイドが攻守に積極的に動き、得点機も押し込まれた場合も数的優位を保てている。さらにFW宇佐美が中盤まで下がれば、中央のMF井手口と矢島がゴール前に迫る。波状攻撃の形が定着し、魅力あるサッカーになってきた。

実際に今夏にリーズから復帰した井手口はこの試合、古巣復帰後初ゴールを含む2得点と活躍。17年9月16日大宮戦以来のJ1ゴールに「ホーム最終戦で2点を取れてよかった。自分たちのサッカーをして今年を締めくくりたい。今年は残留争いをしてしまったけど、来年は優勝争いをしなければ」と決意も新た。

MF遠藤は「サイドで優勢な状況をつくりながら、中盤もバランスがとれていた。どういう試合であれ、選手が感じてやっていければいい」と、それぞれの積極的な発想で快勝した試合に満足そうだった。