日章学園(宮崎)が激闘の末に、優勝5度の名門・市立船橋(千葉)を下し3回戦に進んだ。0-0のまま80分を終了し、突入したPK戦は7-6。後半ロスタイム3分から出場した2年生GK清原寛斗が7人目を止めた。強豪撃破を目標に、大会前から独自のPK練習を敢行。その成果が出た。今日3日には四日市中央工(三重)と対戦。勝てば13年度以来となる過去最高のベスト8に並ぶ。
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清原は迷うことなく右へ跳んだ。PK戦、互いに譲らずに6-6で迎えた7人目。右手で弾くと、雄たけびをあげた。後半ロスタイム3分に“PK専門GK”として出場し、期待に応える仕事ぶり。勝利の立役者となり「ベンチにいる時から相手の蹴り方も見ていた。大きい大会でPKを止めてヒーローになるのが夢だった」と笑みを浮かべた。
夏の高校総体を終えて、レギュラー落ちを経験。スタメンGK福山に負けない武器を手にするべく、目をつけたのがPKだった。ピッチ外でも先輩に意見を求めては、サッカーノートに書き込んだ。この日の息詰まる雰囲気も「お客さんが多くてわくわくした」。積み重ねた自信は揺らがなかった。
試合までの約1週間は毎日、PK練習をこなした。キッカーが左右のどちらを狙うか言ってから蹴る「宣言PK」と名付けた独特なものメニューだ。清原は「GKにとってはどこまで手が届くのかとか、感覚を研ぎ澄ますことができた」。キッカーもコース読まれても決められるよう、枠ぎりぎりへ蹴りこむ技術と度胸を培った。7連続成功の仲間に、清原が応えた。
小学1年から生粋のGK。身長170センチと決して上背はないが、ここぞの場面で長所を生かした。3回戦に向けて「日章で伝説を作りたい」と気合十分の表情。延長戦なしのPK戦という大会独自の方式も武器にして、15回目の出場となる常連校が高みを目指して突き進む。【岡崎悠利】



