地獄のラントレからキャンプが始まった。ベガルタ仙台は14日、沖縄・糸満の西崎運動公園陸上競技場で2部練習を行った。午前はボールを使わずにインターバル走に時間を割き、午後は4バックでのゲームなどで汗を流した。無尽蔵のスタミナでサイドを上下動する加入2年目のMF道渕諒平(25)は、パワフルな動きで練習を引っ張った。

3、4人一組で一定のペースを保って走るインターバル走で、常に先頭をキープ。徐々に遅れる選手もいる中で表情を変えずに淡々と走り抜いた。キャンプ初日を振り返り「メンバーも監督も代わって、去年とは違うチームになっていくんだという気持ち。きつかったけど、コンディションが上がるようにどんどんやっていきたい」と言葉に力を込めた。

仙台ユース出身で明大、J2ヴァンフォーレ甲府を経て、古巣に昨季帰還した。シーズン序盤は出番に恵まれなかったが、第14節の名古屋グランパス戦でレギュラーをつかむと一気にブレーク。第15節の松本山雅FC戦でJ1初ゴールを挙げ、その後も強烈なミドルを決めるなど25試合で5得点し、攻撃に欠かせない存在になった。

昨年12月の最終戦後、約2週間休養し、今季に向けて自主トレをスタートさせた。「体の使い方だったり、パワーというよりは自分が持っているものを生かし、効率良く動けるようにやってきた。苦手な左足のキックやヘディングだったり、基礎的なところを伸ばすことも心掛けた」。木山新体制になり、レギュラーは白紙だが、今季は開幕からフル稼働を目指す。【山田愛斗】