天皇杯王者のヴィッセル神戸がPK戦の末にJリーグ王者の横浜F・マリノスに競り勝ち、今季初の公式戦で白星。この日2点目のゴールを決めたMF古橋亨梧が手記を寄せた。

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今年の目標はアジアNO・1(ACL優勝)など、取れるタイトルはすべて取りたいと思っていた。短い準備期間でまず1冠が取れて、前向きに考えています。

あの(一時は勝ち越しとなる前半40分の)得点場面は、まず自分がプレスにいけば、相手は嫌がるかなと思ってゴール前に詰めた。それが(目の前にこぼれ球が来て)正直びっくりした。崩して奪ったゴールではなかったので、まさに幸運なゴールです。PK戦は(既にベンチに下がっていたので)みなさんと同じ気持ちです。ノーコメントでお願いします(笑い)。

今季のJ1リーグでは昨年同様に2桁得点、具体的には15得点が目標です。8だったアシストも2桁を目指す。自信はあります。昨年初めて日本代表に呼ばれたが、まずはリーグ戦で目に見える結果を残すこと。代表にも呼ばれたいけど、とにかく僕は今、神戸のために汗をかきたい。

神戸で結果を残した上で夢はある。バルセロナ移籍です。あそこでプレーしてみたい。いきなり行けるとは思っていない。まずは海外のチームで活躍して初めていける場所だと思う。今オフにバルセロナの街を訪れたが、僕が行った海外は4度ともすべてバルセロナ。年齢的なタイミングもある。既に語学の勉強も始めています。

イニエスタからアドバイスをもらうことはある。内容は秘密にさせてください。ただ、意識しているのはゴール前での仕掛け。海外のハイライトを見ても、横にフリーの選手がいても自分でシュート打つ。決めれば誰も文句は言わない。僕も覚悟は決めています。みなさんと1つでも喜びを分かち合いたいと思います。(神戸FW)

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◆古橋亨梧(ふるはし・きょうご)1995年(平7)1月20日、奈良・生駒市生まれ。大阪・興国高ではリバプール南野と同学年。中大から17年に当時J2の岐阜入団(同時に本名「匡梧」だが知人から助言を受けて登録だけ「亨梧」に変更)。18年8月に神戸へ移籍し13試合5得点、19年は31試合10得点、同年11月ベネズエラ戦で日本代表デビュー。170センチ、63キロ。