横浜F・マリノスの大津祐樹(30)が1日、マルセイユの日本代表DF酒井宏樹(30)と共同で設立した大学サッカー部の学生を支援するプロジェクト「Football Assist」の一般向けオンラインサロンの開設を発表した。会費は月3000円。収益は学生支援などに使われるという。

「Football Assist オンラインスタジアム」と題し、学生をはじめ、アスリートやファミリーなど誰でも登録できるコミュニティーサイトとなっている。

1月のプロジェクト発足以来、大学サッカー部以外の参加を求める声も多く届いていたといい、大津は「SNSだけでなく、みなさんとより深く交流できる場をつくりたいと考えていました。プロジェクトに一般の方たちが協力できることはないかという声もあった。いろんな人が協力することで、学生の未来もよくなっていく。参加した方に楽しんでもらえるように、いい交流の場を提供できれば」と話した。

サロンメンバーには大津、酒井とオンラインでコミュニケーションがとれる機会が設けられるほか、これまで大学サッカー部員向けに行ってきた、大津も契約する宮下純一トレーナーによるトレーニングも受けることが可能となる。

今回は普段あまり運動をしていない人向けの初心者コースと、サッカー以外の現役アスリートや部活動に励む学生ら向けの上級者コースを用意。各コース週1度の1時間で本格的なトレーニングを体験することができる。

このほか従来の大学サッカー部員向け「Football Assist」の今後の活動などを考えるミーティングに参加する権利も与えられ、大津、酒井と触れ合える会員限定イベントの実施も予定されているという。

今年1月に開設した「Football Assist」は登録者数が5000人を突破。無償でのトレーニング協力や、大学サッカー引退後のキャリア支援にも力を入れ、プロジェクト内の就職活動だけで企業から内定が出た学生も出るなど、約半年ほどでその反響は大きなものとなっている。

大津も酒井も高卒でプロ入りしており大学サッカーは未経験。それでも同学年の仲間らからサッカーに励む大学生が進路などで悩んでいることは耳にしていたという。大津は「自分たちはどこの大学出身っていうのもなく、平等に接することができる。一生懸命、サッカーをやってきた人が損をする世界になってほしくないし、その経験を評価してくれる企業もあると思う。練習方法や経験を現役中に伝えることで説得力も上がると思った」と話す。

1月のプロジェクト立ち上げ前には都内の大学を実際に訪問して学生の悩みを把握し、企業にも働きかけてスポンサーを募るなど、自らの足でも積極的に動いてきた。

今回のサロン開設にあたっても、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で長くなった在宅時間を利用し、スタッフらと何度もミーティングを重ねた。大津は「自分たちからの発信だけでなく、共につくりあげていくコミュニティーサイトにしていきたい」とメンバーとの交流を心待ちにしている。

サロンメンバーには下記サイトから応募することができる。https://community.camp-fire.jp/projects/view/264545

【松尾幸之介】