J1ベガルタ仙台は8日、仙台市内で非公開練習を行った。その後、高卒2年目のMF田中渉(19)と昨年7月に札幌から加入したMF中原彰吾(26)がオンライン取材に対応。昨季リーグ戦で1試合出場にとどまった2人が、無観客試合で開催される7月4日のリーグ再開から存在感を示す。

前線の複数ポジションをこなす田中は、今季初戦のルヴァン杯浦和戦でスタメン出場。69分間のプレーで2ゴール挙げ、躍進を予感させた。「得点に絡むプレーが得意。シュートやスルーパスを出していけば試合に絡むチャンスは増える」。中断期間にFW西村が加入し、開幕時に離脱していた選手も復帰。前線の層は厚くなったが「やることは変わらない」。ゴールや90分走りきる走力にこだわり、スタメンを勝ち取る。

ボランチを担う中原は、現在取り組む4-3-3システムで扇の要の中盤底でもプレー。「試合に出て活躍するのが目標。ゲームを作る、攻撃を組み立てるところを出していきたい」。さらに「前線に上がっていくのを意識している」と前へ前への姿勢に重点を置き、周りとの連係向上を図る。無観客については「(サポーターに)精いっぱい戦っている姿を見てもらい、元気や勇気を与えたい」と意気込む。

出番が限られていた2人が、総力戦の今季、チームを上位へ導く起爆剤になる。【山田愛斗】