J2アルビレックス新潟はJ1鹿島アントラーズと練習試合を非公開で行い、前半10分、DF堀米悠斗(25)の直接フリーキックでの得点を守り切り、1-0で勝利を収めた。守備では2年目GK藤田和輝(19)が90分フル出場でゴールを死守。27日の再開初戦スタメン出場へ向けて猛アピールした。

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2年目の藤田が90分間ゴールを守り抜き、リーグ再開戦でのスタメンに名乗りを上げた。悪天候になったこの日は試合前からマウロ(30)、舞行龍ジェームズ(31)のDF陣とこれまで以上に声を掛け合い、ピッチで準備を進めた。藤田は水たまりでボールが止まることを想定し、DFの背後に出来るスペースのケアはいつもより控え、ゴール前でのポジショニングや、こぼれ球のケアなどシンプルなプレーを心掛けた。「危険な場面になる前にセンターバックの2人がはね返してくれたし、声でうまく連携できた。J1クラブ相手に完封できたことは自信につながる」と振り返った。

また悪天候でチームが目指すパスサッカーが展開できない中、正確なキックで攻撃の起点ともなった。「飛距離が伸びるキックは自分の持ち味。高さのあるFWや、相手の嫌がるスペースめがけてボールを配球した。これもいいアピールにつながったと思う」と手応えを口にした。

「前回の反省を含め、試合に臨んだ」。10日の練習試合・J3富山戦ではセットプレーから失点。「今日はあまりそのような場面はなかったが、声で味方を動かすことはできた。中3日の試合が続くことで、すぐに修正点を改善できる。自分としてはありがたい日程」とリーグ再開後の過密日程も歓迎している。

同期の本間至恩(19)、岡本将成(20)、秋山裕紀(19)は昨季Jデビューを果たしている。藤田は「今後の自分のサッカー人生を大きく左右する年。このチャンスを逃さないよう練習から全力で取り組む」と意気込んだ。【小林忠】

◆藤田和輝(ふじた・かずき)2001年(平13)2月19日生まれ、新潟市出身。新潟U-12、新潟U-15、新潟U-18を経て、19年にトップチーム昇格。同年12月にU-18日本代表候補に選出される。186センチ、82キロ。背番号41。