北海道コンサドーレ札幌MF駒井善成(28)のユーティリティー能力が敵地3連勝へのカギを握る。

10日、千葉市内でボール回しなど約1時間の軽めのメニューで調整した。前節から中3日で迎える12日湘南戦(BMWス)に向け「どこのポジションであろうが、自分の良さを出せればそれが武器になる。自分のできるベストな準備をして臨むだけ」と話した。

躍動する姿が戻ってきた。昨季は2度の右膝手術でリーグ戦3試合、計39分の出場に終わった。完全復活を目指す今季は、開幕から公式戦全4試合に途中出場。前節鹿島戦ではFW鈴木との負傷交代で前半24分に投入され、試合終了まで69分プレーした。故障からの復帰後、最長のプレータイムに「疲れはもちろんある。でも出れば出るほど、どんどんコンディションは上がっていく」と自信を見せる。

高いサッカーセンスでサイドやボランチ、今季はセンターバックにも挑戦。鹿島戦では経験はあるが「練習では全くやっていなかった」というシャドーで、試合終了間際に相手からボールを奪うとMFルーカスの追加点をアシスト。「後半になるにつれて自分の中でも手応えをつかめた」という駒井の存在は、連戦が続くチームにとって大きい。

次戦からは観客が入る。駒井は「お客さんの目の前でプレーするのは本当に幸せ。湘南はタフな相手だけど、対峙(たいじ)する選手に負けないように1人1人がやっていけば、おのずと勝利につながる」と白星を誓った。【浅水友輝】