北海道コンサドーレ札幌の野々村芳和社長(48)が30日、札幌市内のトークイベントに出演し、29日ホーム名古屋戦での後半ロスタイムのPKについて舞台裏を明かした。

0-0で迎えた後半ロスタイム、札幌はPKを獲得。MFルーカスがキッカーを務めるも、ゴールはならず、スコアレスドローだった。もともと交代予定だったルーカスがキッカーの準備に入ったことで、PK直前の2選手の交代にベンチが混乱する様子もあった。

野々村社長は前日の場面を振り返り、「監督はドド(FWドウグラス・オリヴェイラ)に蹴らせようとした。それをピッチに向かって伝えたけど、結果的に蹴っちゃったルーカスには伝わらなかった」と明かした。

ペトロビッチ監督の指示がピッチに伝わらなかった理由として「その時、交代選手を2人入れようとして、通訳とコーチがそのための仕事をしていた。通訳がドドに蹴れと言ったけど、ピッチの選手たちはルーカスでいいだろうって思った。監督がそう言っているのを知らずに」と、意思疎通面での行き違いを挙げた。

野々村社長は「ある意味良かった」と前を向く。「細部に宿る、神は。そこが足りなかったとわかって良かった。スポーツはちょっとした甘さが命取り」と今後の糧とするつもりだ。

チームはこの日はオフで、31日から練習を再開する。