ヴィッセル神戸が逆転勝利で3季ぶりの4連勝を飾った。三浦淳寛新監督(46)は就任後3戦全勝。

前半8分にFWドウグラスが同点ゴールを決め、同11分にはMFイニエスタが2試合連続今季3点目となるPKを決めて勝ち越し。後半にもFW古橋が追加点を奪い、横浜の猛攻から逃げ切った。

神戸は費用対効果抜群のクラブへ変身中だ。この試合で放ったシュートは3本で3得点、逆に26本も浴びたが2失点で我慢した。バルセロナのような攻撃を目指すが、就任から無傷の3連勝となった三浦監督は「守備も攻撃も一気に改善できる能力は僕にはない。今は守備をやっている」と内情を明かした。

昨季の王者から開始3分で失点も、神戸は前半だけで逆転に成功。それでも自陣に攻め込まれ続け、後半はMF安井を投入して中央の守備を固めた。

「前半は球を『持たれた』が、後半はシステム変更で相手に『持たせた』。この違いは大きい」と三浦監督。敵をサイドに追いやり、そのぶんクロスを放り込まれたが、中央での守備に迷いは消えた。「横浜は素晴らしいチームだが、勝ったのは僕たち」というベルギー代表DFフェルマーレンを中心に跳ね返した。

三浦監督は「僕はしつこい性格。何度も意思疎通を図り、点を取るより失点の数が気になっていた」。前節まで2試合連続無失点で、この日は集中砲火を浴びながら2失点で白星につなげた。昨年度の営業収益で史上最高の約114億円を誇る神戸は、真の優良クラブへと脱皮していく。【横田和幸】