コンサドーレ札幌に完全移籍で加入したポルトガル出身で元横浜FWウーゴ・ヴィエイラ(32)が17日、札幌・宮の沢で行われたチーム練習に初参加した。来日後に新型コロナウイルスの隔離期間を終え、リーグ戦残り5試合での合流。出場はリーグの判断次第で最速で21日ホーム清水戦となる。17年から2年在籍した横浜では2年連続2桁&チーム得点王。決定力不足のチームに新たなピースが加わった。

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肌寒くなった札幌・宮の沢がにぎやかな声に包まれた。ヴィエイラは前日16日に新型コロナウイルス感染防止のための隔離期間を終え、早速ユニホームに袖を通して練習に参加した。あいさつに始まり、ランニングやボール回し、ビブスを着ての連係メニューにも加わり、FWジェイらと時折談笑した。練習後に会見し「非常に良い雰囲気の中で初日を迎えた。早く慣れてチームに貢献したい」と話した。

シーズン終盤の加入でも必要戦力を印象づける。チームはすでに上位争いから脱落はしたが「勝利のために全力で自分の能力を発揮していく。気持ち的には毎試合ゴールを取りたい気持ちはあります」。18年まで2年間在籍した横浜では公式戦82試合出場で40得点。三上大勝GM(49)は「ゴールの嗅覚やさまざまな得点パターンがある」と期待をかける。

横浜時代から「札幌に来たら我々のサッカーに合う」(三上GM)と適性を見極め、18年の横浜退団時にはクラブとして興味を示していた。当時は加入までに至らなかったが、今回は前所属のポルトガルのチームを離れたヴィエイラ側から「札幌でやりたい」と打診があり移籍が実現した。

11月1日に来日。出入国に際してPCRなどの検査を実施済みだが、公式戦出場に必要なリーグの公式コロナ検査は2週間に1回のため受けていない。クラブは21日清水戦への出場に向け救済措置をリーグの委員会にかけ、結果が出るのは試合直前になる見込みだ。

隔離期間中もジムが併設されたホテルで自主練習してきた。今季は最大で残り5試合。結果を出すためにも短期間でチームにフィットする必要がある。ヴィエイラは「プロに上がったばかりでもなく、経験はある。監督の練習や戦術を吸収することはできる」。32歳のベテランは「最高の国」と語る日本で再びピッチで躍動する。【浅水友輝】

◆ウーゴ・ヴィエイラ 1988年7月25日生まれ、ポルトガル出身。06年にサンタマリア(ポルトガル)でプロ生活をスタート。フランスのボルドーなどを経て17年に横浜入り。2年間で公式戦40得点を挙げた。横浜退団後はトルコ、ポルトガルのチームでプレー。J1は通算59試合23得点。背番号は9。178センチ、73キロ。利き足は右。