ベガルタ仙台は18日、木山隆之監督(48)の今季限りでの退任を発表した。複数年契約を結んでいたが、今季の成績や戦いぶりを振り返り、同監督とクラブが協議した結果、双方合意の上で退任が決まった。

就任1年目、J1初采配の今季は、リーグ戦6勝9分け18敗で16位と低迷。またスポンサーなどから退任を求める声が強かったとみられる。複数の関係者によると、後任には仙台市出身で今季限りで浦和レッズ監督を退任する大槻毅氏(48)、この日までに打診はないものの、08~13年まで仙台を率い、18日にJ2V・ファーレン長崎監督の退任が発表された手倉森誠氏(53)らが候補に挙がり、クラブ内部で選定作業が続いている。

木山監督はこれまで水戸ホーリーホック、ジェフ千葉、愛媛FC、モンテディオ山形とJ2の4クラブで監督を歴任。仙台では1年での退任となった。クラブを通じて「1年間どんな時もチームへの熱いご声援をありがとうございます。今シーズン限りで退任することとなりました。なかなか思ったような成績を残せず、ふがいない気持ちでいっぱいですが、まだ試合が残っています。ホームでの勝利を目指し、全力で戦い抜きますので明日もチームへの熱い後押しをよろしくお願いいたします」とコメントした。

コロナ禍でリーグが4カ月中断する異例のシーズンになった。今季はクラブワースト2位の17戦未勝利、ホーム0勝と大苦戦。クラブから退任が正式発表される前の18日練習後には、「まだ1試合あるので、しんみりと考える時間はないですし、ただ大変な年に初めてJ1に挑戦したなという思いは正直あります」と振り返った。

それでもサッカー人として「チームが勝つために、成長するために努力はしてきたつもりですし、勝ち負けはありますけど、プレーができる喜びやサッカーにかかわり、プロの世界で仕事ができる喜びというのを私自身も感じながらやれました。残り1試合は悔いのないようにやれればと思っています」と話していた。