アルビレックス新潟はエースの2得点を含む3発快勝で、開幕からの無傷の連勝を4に伸ばした。ザスパクサツ群馬を3-1で粉砕。FW鈴木孝司(31)が前半19分と後半ロスタイムに連続ゴールを奪い、今季3得点とした。力強い突破で存在感を示したMFロメロ・フランク(33)は今季初得点。前半13分にゴール前の混戦を押し込み先制点を挙げた。連勝街道をひた走るチームは次節27日、ホームに東京Vを迎える。

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エースの鈴木が2度、ネットを揺らした。1-0の前半19分、MF高木善朗(28)の左クロスを頭で合わせ、得点。ゴール後はスタンド観戦した愛妻に向かいハートマークを贈った。「いいスペースに入れた。町田の時からやっていたが、C大阪では出来なかった。どんどん増やしたい」。2-1の後半ロスタイムには左を抜け出したDF堀米悠斗(26)のクロスから、この日2点目、今季3得点目をゲットした。「ゴメス(堀米)が抜け出す予測はできた。余裕を持ってシュートできた」と笑顔を見せた。

この日の2得点は綿密な打ち合わせが実を結んだ。鈴木は開幕3戦をチームメートと動画でおさらい。「チャレンジのパスがもっとほしい」と自己PRしていた。試合前も高木とクロスのタイミングを確認し合い、ピッチに立った。「狙い通りの形」と先制点の場面を振り返り、「チームとして攻撃でチャレンジする姿勢が増えてきた。もっと得点を取っていきたい」とゴール量産を宣言した。

先制点はロメロがもたらした。前半13分、鈴木のヘディングシュートのこぼれ球を左足で押し込んだ。「(鈴木)孝司の折り返しに、うまく反応できた。前の選手がみんな点を取っていたので、自分も取れて良かった」と今季初得点を喜んだ。だが後半30分過ぎの決定機を逃した場面を振り返り「あそこで決めていれば、もっと楽な展開に持ち込めた」と反省も忘れなかった。

新潟は次節もホーム戦。J1時代の04年の初顔合わせ以来、過去12戦未勝利の東京Vと対戦する。鈴木は「多くのサポーターの前で、ゴールという恩返しができることがうれしいし、気持ちいい。次もゴールと勝利を狙う」と難敵との一戦に向けて力を込めた。【小林忠】

○…アルベルト監督は試合後、「前半の入り方と終盤はいい形が出せた」と振り返った。それでも「攻撃で奥行きを取れない時間もあったし、カウンターからゴールを仕留められない部分もあった。チームはいい方向に進んでいるが、さらなる成長が必要」と気を引き締めた。