柏レイソルは後半45分、DF大南拓磨(23)のプロ初ゴールで同点に追いつき、連敗を4で止めた。前半にセットプレーから失点し、ネルシーニョ監督は後半途中からにMF仲間隼斗(28)、マテウス・サヴィオ(23)の2人をボランチで組ませる超攻撃的布陣に変更。ここから猛攻に転じ、終了間際、左コーナーキックから混戦になり、最後は大南が執念で押し込んだ。

大南は3月末のルヴァン杯・浦和レッズ戦から右サイドバックにコンバートされ、この日も右サイドバックで先発した。現役時代、サイドバックの選手だったネルシーニョ監督は、大南のコンバートに「彼にはサイドバックをやれる素質があるとは思っていた。個別に話す機会を持った中で、彼を試験的に試してみようと。ゲームに入って自信をもってプレーできていたし、今後のサイドバックとして起用する可能性もあると思う」と明かしていた。大南も意欲的に取り組み、この日の試合後は「サヴィオのスペースを空けることを意識してやっていた。守備は絞りながらワイドのケアをしようと」。持ち味の運動量を生かし上下運動を繰り返し、攻撃でも貴重な同点弾を決め監督の期待に応えてみせた。

ネルシーニョ監督は「負け試合ではなく勝てた試合」と少し悔しさをにじませ「この勝ち点1は今後、勝ち点を積み上げていく1歩として非常に価値のある勝ち点1なのは間違いない。この先、我々がやるべきことを見直して、続けていきたい」。現在17位と降格圏にいるが、近い将来、新外国人助っ人も合流する。浮上の兆しは見えている。