清水エスパルスは、25日に湘南ベルマーレと引き分け、リーグ5戦勝ちなし(3分け2敗)となった。相手の2倍となる12本のシュートを放ちながらも、FWチアゴ・サンタナ(28)が決めた1点だけにとどまった。今季の複数得点は3試合のみ。直近5試合は1得点以下で、決定力が課題として浮き彫りになっている。

1-0の後半43分に湘南FWウェリントン(33)に同点ゴールを決められた。ロティーナ監督(63)が「守備に問題があったとは思わない。あれだけゴールから遠い位置から枠に入れるのは、なかなか起きないこと。防げない得点もある」と脱帽した。

今季ホーム初勝利を逃し、勝ち点1にとどまった要因は攻撃面にある。「2点目を奪えなかったことで、引き分けとなった」。指揮官の言葉通り、追加点を挙げて試合を決定づけるチャンスは随所にあった。先制点の起点となったMF中村慶太(27)は「最後の(プレーの)精度は前節から修正できていない。2点目が取れなければ、結果的に苦しい戦いになる」と悔しさをあらわにした。

リスクを排除した守備は安定感を増し、攻撃面でもチャンスをつくれている。決定力さえ増せば、状況が好転する条件がそろっている。ロティーナ監督は「エリア内の精度をどれだけ高めていけるか」。サンタナも「もう少しゴール前で落ち着きが必要。それが良いフィニッシュにつながる」と話した。

次回のリーグ戦は、5月2日のアウェー大分トリニータ戦。攻撃面で抱える課題を修正し、6試合ぶりの勝ち点3をつかむ。【古地真隆】

▽湘南戦得点経過 後半15分(清水)チアゴ・サンタナ 後半43分(湘南)ウェリントン